マットレス売り場で「高反発」と「低反発」が並んでいて、どちらが自分に合うのか分からない。腰が痛い人ほど、この2択で迷います。
高反発マットレスとは何か、寝具メーカーと専門メディアの説明をもとに、低反発との違い、体重から見る硬さの目安、買う前に見る2つの数字、向く人と向かない人、長持ちさせる使い方の順に書きます。
高反発マットレスとは、押すとすぐ戻る硬めのウレタンのこと
高反発マットレスは、手で押すとすぐに元の形に戻る、反発力の強いマットレスです。硬さはN(ニュートン)で表示され、消費者庁の基準では110N以上が「かため」、75〜110Nが「ふつう」、75N未満が「やわらかめ」で、110N以上のものが高反発と呼ばれます。素材は高反発ウレタンが主流で、ほかに樹脂を編んだファイバー、ラテックス、コイルを組み合わせたものがあります。
体が沈み込みにくいので、あお向けに寝たときに背骨のS字が保たれ、寝返りが少ない力で打てます。低反発は同じウレタンでも反発力が弱く、押した跡がゆっくり戻り、体を包み込むように沈みます。
低反発との違いは4つの基準で判断する
【硬さと沈み込み】高反発は支える、低反発は包む
高反発は体を押し返して支え、低反発は体の形に合わせて沈みます。腰痛がある人は、低反発だと腰が深く沈んで背骨が曲がったまま固定されやすく、寝具メーカーの記事はそろって高反発を勧めています。横向きで寝る人は、肩と腰が沈む低反発の方が楽に感じることがあります。
【寝返り】高反発は少ない力で打てる
人は一晩に20〜30回寝返りを打ちます。低反発は沈んだ体を持ち上げる力が要るので、寝返りのたびに目が覚めやすく、朝の体のこわばりにつながります。高反発は反発力が体を押し上げるので、寝返りが楽です。
【通気性】高反発は蒸れにくい
低反発ウレタンは密度が高く空気が通りにくいため、夏は背中が蒸れます。高反発ウレタンは低反発より通気性が良く、ファイバー素材はさらに蒸れにくい作りです。暑がりの人は高反発を選ぶと、夏の寝苦しさが減ります。
【寿命】高反発は5〜10年、低反発は2〜7年
セシール、マイまくら、VENUSBEDの記事を合わせると、高反発の寿命は5〜10年、低反発は2〜7年です。高反発は同じ値段なら長く使えるので、1年あたりの費用で見ると割安になります。
自分に合う硬さは体重で判断する
硬ければ良いわけではありません。体重に対して硬すぎると、腰や肩の1点に圧力が集まって痛くなります。マットレス比較サイトが示している体重ごとの目安は次のとおりです。
| 体重 | 硬さの目安 | 向く人 |
|---|---|---|
| 50kg未満 | 100〜150N | 小柄な女性、子ども |
| 50〜80kg | 150N前後 | 標準体型の大人 |
| 80〜100kg | 180N前後 | 体格のよい男性 |
| 100kg以上 | 190〜210N | 体重の重い人、2人で使う |
同じN数でもメーカーによって体感は違うので、数字は目安にとどめ、返品保証やお試し期間のある製品で自分の体で確かめるのがいちばん確実です。迷ったら、体重の範囲の中で1段階柔らかい方を選ぶと、硬すぎて痛い失敗は避けられます。
買う前に見る2つの数字。ニュートンと密度
硬さのNに加えて、密度のD(kg/立方メートル)を見てください。密度はへたりにくさの指標で、25D以下は1〜3年、30〜36Dは3〜5年、40D以上は5年以上が耐用年数の目安です。安い高反発は密度が低いことが多く、1年で腰の部分がへこみます。
- N(硬さ)は体重で選ぶ。110N以上が高反発
- D(密度)は30D以上を目安にする。表示が無い製品は避ける
- 厚みは10cm以上。床置きで底付きしない目安
- 圧縮梱包の製品は、28D以下だと厚みが戻らないことがある
厚みは、床に直接敷くなら10cm以上、ベッドの上に重ねるなら5〜8cmで足ります。三つ折りは干しやすく収納しやすい反面、折り目に体が乗ると硬さの差を感じることがあります。
高反発マットレスが向く人、向かない人
向く人。腰痛、あお向け寝、暑がり、赤ちゃんと寝る人
腰痛がある人、あお向けで寝る人、夏に蒸れて目が覚める人には高反発が向きます。赤ちゃんと同じ布団で寝る場合は、顔が沈んで窒息する危険を避けるため、寝具メーカーは高反発を必須としています。
向かない人。横向き寝で肩が痛む人、包まれる感触が好きな人
横向きで寝ると肩と腰に体重が集中するので、硬い高反発では肩が痛むことがあります。柔らかく包まれる感触で眠りたい人も、高反発だと硬く感じます。この場合は、高反発でも体重の範囲で柔らかめのN数を選ぶか、上に薄い低反発のトッパーを重ねると両方の良さが取れます。
高反発マットレスを長持ちさせる使い方
ウレタンは洗えないので、湿気を残さないことが寿命を決めます。週に1回は壁に立てかけて裏面に風を通し、床に直接敷くなら除湿シートかすのこを敷いて結露を防いでください。3か月に1回、上下と表裏を入れ替えると、腰の部分だけがへこむのを遅らせられます。
汗はマットレスに直接染みると抜けないので、洗える敷きパッドを掛けて、パッドを週1回洗います。腰の位置のへこみが立てかけても戻らなくなったら、買い替えの時期です。
高反発マットレスでよくある疑問
敷布団の上に重ねて使える?
使えますが、下の敷布団が柔らかいと高反発の支える力が打ち消されます。腰痛対策で選ぶなら、高反発を床かベッドの上に直接敷き、敷布団は外してください。厚みが5〜8cmのトッパータイプは、硬いベッドマットレスの上に重ねる前提の製品です。
硬すぎて眠れないときは?
買って1週間は体が慣れる期間なので、すぐには判断しません。2週間たっても肩や腰が痛いなら、体重に対して硬すぎます。返品保証の期間内なら交換し、期間を過ぎていれば薄手の敷きパッドを重ねて当たりを和らげてください。
子どもに高反発は硬すぎない?
体重が軽い子どもは100〜120Nの柔らかめの高反発で足ります。成長期は背骨を支える硬さが要るので、低反発より高反発が向くと寝具メーカーは説明しています。赤ちゃんは窒息を防ぐため、必ず硬めを選びます。
高反発マットレスとは、体重に合う硬さで寝返りを楽にする寝具
高反発マットレスとは、110N以上の反発力で体を支え、寝返りを楽にして背骨をまっすぐ保つマットレスです。低反発との違いは、支えるか包むか、寝返りの楽さ、通気性、寿命の4つで、腰痛・あお向け・暑がりの人は高反発、横向きで柔らかさが欲しい人は低反発が合います。
買うときは、体重に合うN数と30D以上の密度、床置きなら10cm以上の厚みを確かめてください。週1回立てかけて湿気を抜けば、5年以上使えます。
元々は充電式のポータブル電源や電動工具分野の専門アドバイザー。現在はキッチン家電や生活家電、カー用品まで幅広く担当しています。「毎日使うものほど、扱いやすさで選ぶ」が持論。
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